MARCHと日東駒専のレベルの差は？偏差値をマナビバが比較します！

国内の私立大学で有力な上位難関グループの「MARCH」と、その「MARCH」とは別に中堅上位の大学群で非常に有名な「日東駒専」とでは、どのくらいのレベル差があるのでしょうか。

基本的に、「MARCH」に入学する学生のほとんどが「早慶」に合格できなかった結果、それに次ぐ第２志望や第３志望で入学した人たち、と言われています。

もちろん、「MARCH」を第１志望とする人もいるでしょうが、第１志望の「早慶」に受かるまで浪人し続ける道は選ばずに「MARCH」に落ち着く人も多数います。したがって、「MARCH」はかなり上位の学力があると言えます。

一方で、中堅レベルの中で上位に位置する「日東駒専」も合格するのは決して容易ではありません。

一般的に「中堅」の意味合いを真ん中くらいのイメージで受け止めがちですが、実際には「受験生の間で入試に向けて相応の準備をしている人たちの間での中堅」レベルなので、高校生の真ん中くらいというイメージとは違ってきます。

では、その「MARCH」と「日東駒専」の学力差がどれくらいなのかを見ていきましょう。様々な所から出ている偏差値などをまとめたデータをマナビバが比較して解説します！

MARCH

まず、MARCHの偏差値と特徴を見ていきましょう。

＜明治大学＞

偏差値

明治大学の全体の平均偏差値は「64」です。

近年、国際系と情報系の新しい学部・学科を設置した明治大学ですが、新しい学部・学科も最初から偏差値が高い傾向があります。

特徴

明治大学は「権利自由、独立自治」の建学精神と「個」の確立という使命を掲げ、グローバル化に対応できる人材の育成を実践しています。

MARCHの中でも特に人気が高く、全国各地から受験生が集まってきます。20世紀の頃はどちらかと言うとバンカラ風の男臭い硬派のイメージがありましたが、現在は女子学生にも非常に人気があり、アカ抜けたのびのびした雰囲気があります。

８年連続で「高校生が志願したい大学１位」になったこともありました。ここ数年で人気が急上昇して入試倍率も上がり、難易度もMARCHで最難関です。

特に、近年では国際日本学部の偏差値が上がっています。「フロリダ州立大学ウォルト・ディズニー・ワールド提携アカデミック・インターンシップ」という制度があり、現地でディズニーリゾートを楽しみながら英語を学べるため人気です。

＜青山学院大学＞

偏差値

青山学院大学の全体の平均偏差値は「62」です。

地球社会共生学部、コミュニティ人間科学部など新設の学部・学科の偏差値が今後上昇しそうなため、全体の偏差値も上向きと見られています。

特徴

青山学院大学は、表参道に位置していることもあり、おしゃれなイメージが定着しています。キラキラしたキャンパスライフを送りたい女子高校生から人気の大学です。また、駅伝が強い大学としても有名です。

明治大学や中央大学と比べると、都会派のオシャレな大学生が多い傾向があり、ファッション誌やミスコンなどに出ている人も他校より多いことで知られますが、難易度もMARCHで上位にいます。

青山学院大学の看板学部は文学部英米文学科と国際政治経済学部です。大学全体としても英語教育に力を入れており、「英語の青山」と言われることもよくあります。

青山学院大学では、「青山スタンダード科目」と呼ばれる、全員受講必須の教養科目があるのも特徴的です。ここで学問的なものの考え方、分析の仕方、調べ方、表現の仕方の基礎的な技法や学問的な作法を身につけることができます。

＜立教大学＞

偏差値

立教大学の全体の平均偏差値は「63」です。　

異文化コミュニケーション学部は看板の文学部を抜いて、学内で最も高い難易度になっています。

特徴

立教大学は、新しいグローバルリーダーを育成することを考え、実践的な英語教育に力を入れている大学です。

青山学院大学と同じくオシャレで上品なイメージのある大学であり、女子学生の人数が男子学生より多いのが特徴です。アクセス抜群の池袋にある池袋キャンパスと、緑が多くのどかな雰囲気のある新座キャンパスがあります。

立教大学の看板学部は経営学部と異文化コミュニケーション学部です。法学部も高い難易度があります。近年は現代心理学部に加え、立教大学のイメージを変えるスポーツウェルネス学部も注目されています。

就職先での評判もよく、多くの人が３大メガバンクをはじめ、大手・有名企業や航空業界への就職に強みがあります。

＜中央大学＞

偏差値

中央大学の全体の平均偏差値は「60」です。　

法学部のキャンパスが都心に移転し、国際系や総合系の学部も人気が出るなど近年好調です。

特徴

中央大学といえば法学部です。その歴史は１３０年以上で、他のどの学部よりも伝統と実績があります。都心の茗荷谷へのキャンパス移転で人気再燃が予想されます。

資格取得のサポートも充実しており、「炎の塔」と呼ばれる国家資格勉強専用の建物があります。そのため、司法試験や公認会計士といった難関国家資格の合格者も多く、輩出しています。

文系学部と理系学部で相互に受講可能なカリキュラムも評判です。また、専門科目やゼミの多さも特徴の一つです。法学部では２５０以上ものゼミの中から選ぶことができ、より自分の興味関心にあった専門的なゼミを選択することができます。

中央大学は箱根駅伝に1921年の第2回大会から出場している名門校で、優勝回数は歴代最多の14回を数えます。　

＜法政大学＞

偏差値

法政大学の全体の平均偏差値は「60」です。

人間環境学部や国際文化学部、キャリアデザイン学部、文学部なども伸びてきて全体が底上げされてきました。

特徴

法政大学といえば、明治政府の法律顧問として来日した御雇外国人のボアソナードが教頭に就任したことで有名です。その名前をとって建てられた地上27階・地下4階建てのボアソナードタワーは、市ヶ谷のシンボルタワーとも言える存在です。

法政大学の最大の特徴は「スーパーグローバル大学を目指している」ことです。国単位で推進されている大学改革計画で、「スーパーグローバル大学創成支援」の補助金を受けています。

現時点でもMARCH内でトップレベルの留学生数を誇る法政大学ですが、外国人の積極的な受け入れや海外の大学への留学生をさらに増やしていく予定です。

スポーツも強く、学生数も多いマンモス大学で、明治大学と同様に昔のバンカラ風のイメージは消えて女子にも人気の明るい都会的な校風に変わっています。

　

日東駒専

続いて、「日東駒専」の偏差値と特徴を見ていきましょう。

＜日本大学＞

偏差値

日本大学の全体の平均偏差値は「51」です。

日本大学には医学部があるので、偏差値にバラツキがあるように見えますが、文系と理系とで偏差値に差があると捉えたら良いかもしれません。

特徴

日本大学は、早稲田大学と並ぶマンモス校としても知られ、学生数は約７万４千人にも及びます。１６学部８７学科を有し、短期大学部４学科１専攻、通信教育部４学部７専攻を持った、日本最大級の大学です。

日本大学は法律の専門学校から始まったため法学部が看板です。また「日芸」こと芸術学部も有名であり、これまで多くの優れた文化人や芸術家を輩出しています。

就職先も多岐にわたり、JR東京や警視庁など東京を拠点とする就職先はもちろんのこと、全国の建設業、サービス業、製造業などあらゆる業界に就職しています。職種もバラバラで、多種多様な勉学に触れている日本大学らしさがうかがえます。

日本大学の学力層は中堅上位ですが、文系の中の易しめの学部は偏差値40まで下がり、逆に理系は総じて高いなど、難度の高低に大きな開きがあります。

＜東洋大学＞

偏差値

東洋大学の全体の平均偏差値は「52」です。

近年、学部・学科の再編とキャンパス移転を実施し、人気上昇中です。数年後にはもっと偏差値は上がると予想されます。

特徴

東洋大学は、元は仏教哲学者である井上円了によって「私立哲学館」として創立された大学です。そのため、文学部哲学科が名門であり、私立大学の中では最も歴史のある哲学科となっています。

他にも2017年に「国際学部」「国際観光学部」「文学部国際文化コミュニケーション学科」などが新設され、国際色の強い大学に向かっています。

東洋大学は文武両道の側面を持ち、800を超えるサークルが存在しています。学力水準も上昇している上にサークル活動も盛ん、学食も美味しい大学としても有名で、学生生活を満喫できる大学です。

東洋大学も総合大学ですが、偏差値のばらつきは比較的少ない方です。学科によっては偏差値が50をより下回っているところもありますが、文系では50〜60弱、理系では50強の学部・学科が多いです。

＜駒沢大学＞

偏差値

駒沢大学の全体の偏差値は「52」です。

グローバル・メディア・スタディーズ学部の人気が上がり、日東駒専の中では安定した難易度を保っています。

特徴

駒澤大学は８学部展開で、その中の７学部は文学系の学部と人文学寄りの学部構成になっていることが特徴です。全国でも有数の仏教学部が設置されており、看板学部として現代まで続いてきました。

駒澤大学の中で唯一の理系学部は医療健康科学部です。偏差値は学内では割と低く、狙い目です。「診療放射線技師」を育成する診療放射線技術科学科は、医療職の一端を担う人材として放射線技師を考えたい人にオススメです。

文学部国文学科は人気であり、アニメや演劇に関する授業や、プロの作家による創作指導、編集実務に関する授業などが用意されています。入試難易度としては、文学部が最も偏差値が高くなっているので、やや難しいと言えます。

アクセス抜群の渋谷に近い１キャンパス体制で、全学生と交流できるのも魅力です。

＜専修大学＞

偏差値

専修大学の全体の偏差値は「51」です。

国際コミュニケーション学部が注目を集め、全体に難易度が底上げされて復活しそうな勢いです。

特徴

専修大学は、経済学や法律学を学ぶ場所「専修学校」として設立されました。現在も看板学部は経済学部と法学部と言えるでしょう。法学部のある神田キャンパスには商学部が生田キャンパスから移り、国際コミュニケーション学部も加わりました。

専修大学は、自の教材「知のツールボックス」というものを持っており、これを用いた教育が特徴です。大学で学ぶ意義、大学での学び方などを考え、学び直すことができるよう「知のツールボックス」はプログラムされています。

文学部のジャーナリズム学科、経営学部のビジネスデザイン学科、新しい国際コミュニケーション学部など、時代のニーズに適合する学部・学科を改組、新設しています。

また、専修大学は就職活動支援にも力を入れており、就職合宿研修会など他大学に先駆けて特色ある就職支援プログラムを数多く導入しています。

MARCHと日東駒専のレベル差は？

「MARCH」と「日東駒専」とでは、平均的な偏差値帯が概ね「７〜13」程度の差があります。

それぞれの大学で学部ごとに近年人気があったり伝統的な強みがあったりで、一概には言えませんが概ね偏差値としては大体10くらいの差があると理解しておきましょう。

＜日東駒専より評価の高い大学＞

さて、「日東駒専」から「MARCH」の間は、大まかに10くらいの偏差値の差があるようですが、では、その間はどのようになっているのでしょうか？

そこには、大体10校程度の大学が間に入り、上位校の大学群を形成しています。以下がそれらの大学群です。

• 学習院大学
• 成蹊大学
• 成城大学
• 明治学院大学
• 獨協大学
• 國學院大學
• 武蔵大学
• 女子御三家

これらの大学について、簡単に触れておきます。

学習院大学

学習院大学は、「MARCH」の位置づけにほぼ並んでいます。頭文字の「G」を取って「G-MARCH」や「MARCH‐G」と言われます。

皇室の関係者が通う大学として知られ、学業に真摯に取り組み、都内目白の１キャンパスでまとまった、やや小規模の大学です。MARCH下位の中央大学と法政大学の２校とほぼ互角の評価です。

成成明学獨國武

「成成明学獨國武」は、首都圏で「MARCH」に近い上位の学力を持つ６校の名称です。成蹊大学、成城大学、明治学院大学の３校が成成明学の部分で、獨協大学、國學院大學、武蔵大学の３校が獨國武の部分を指します。

各大学とも「MARCH」よりは小規模ですが、ゼミ演習がしっかりしている、就職活動のサポートが手厚い、など大規模な大学ではなかなか上手くいかない面で成果を出しています。

人気上昇中の学部学科は「MARCH」に匹敵し、逆に下降気味の学部学科は「日東駒専」と同じくらいの所があります。

女子御三家

東京をはじめとする首都圏には私立の女子大学が多数あります。その中で、特に学力や伝統で有名な３校を「女子御三家」と呼びます。

東京女子大学、日本女子大学、津田塾大学の３校が該当します。

東京女子大学は、長年にわたり女子大学で人気No.１の地位にあり、様々な業界に幅広くビジネスパーソンを輩出しています。

日本女子大学は、近年に目白のメインキャンパスへ全ての学部学科を統合し、新たに都会派の大学として人気を集めています。

津田塾大学は、伝統的に英語教育の水準が高く、女子大学では最も成果を挙げている学校です。教員などに多数の卒業生がいます。

この「女子御三家」以外にも、聖心女子大学、白百合女子大学、フェリス女子大学、清泉女子大学、学習院女子大学、昭和女子大学など、古くからある女子大学は社会的に一定の評価があります。

特に「女子御三家」は偏差値とは別のところで「日東駒専」より１ランク上の位置づけにあると見られています。

＜日東駒専のライバル＞

• 神奈川大学
• 京都産業大学
• 近畿大学
• 甲南大学
• 龍谷大学
• 南山大学
• 名城大学

ここでは、「日東駒専」と偏差値や社会的評価、地域的な存在感などが比較される学校を紹介します。

神奈川大学

神奈川大学は、横浜に拠点を置く中堅レベルの私立大学で、神奈川県内では最もよく知られた学校の一つです。「文東立松」「大東亜帝国」「拓玉産大」などの大学群に近いと言われていますが、日東駒専にも近い位置にいます。

総合大学で規模もそこそこ大きく、県内の企業や自治体に多数の卒業生を輩出しています。

産近甲龍

京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学の４校は、関西で非常に有名な中堅レベルの大学で、東の日東駒専に対して西の産近甲龍としてよく比較されます。

大学の規模、偏差値、知名度、受験の志願者数、就職先など、どれを見ても関西ではよく知られた存在で、「関関同立」に次ぐ位置づけです。

南山大学・名城大学

名古屋を中心とする中京圏では、文系に強い南山大学と理系に強い名城大学が有名です。他にも中京大学や愛知大学など有名な大学がありますが、やはり南山大学と名城大学が一歩抜き出ています。

規模としては日東駒専よりは小さく、偏差値も学部学科によっては低い所もありますが、就職や知名度では中京圏で非常に強く、MARCHに匹敵する評価があります。

以上のように、「日東駒専」と近い位置にいる、あるいはライバル視されている大学はけっこう多くあります。

長い間、大学受験では予備校などが「日東駒専」というネーミングで呼び続けたことで、その「日東駒専」の覚えやすい大学群が人々に定着しました。

その４校以外は、あまり覚えてもらえないことで皮肉にも知名度の差がついてしまった状況になりました。

しかしながら、学校としての偏差値や学内の施設の充実ぶり、卒業生の進路などでは決して「日東駒専」に負けていません。

まとめ

今回は、「MARCHと日東駒専のレベルの差は？偏差値をマナビバが比較します！」のテーマで書き進めました。

大学群の括りとして「MARCH」「日東駒専」は非常に有名ですが、そのレベルの差はだいたい偏差値で10くらい違うことがわかりました。

もちろん「MARCH」の下位校で最も人気がなく難易度も低い学部学科と、「日東駒専」で最も勢いのある学部学科とを比べると、偏差値で逆転している所もあります。ただ、同じ学部学科同士で比べると「日東駒専」は「MARCH」に及びません。

私立トップの「早慶」と有力な上位難関のグループである「MARCH」の間には、偏差値で上智大学や国際基督教大学、社会的な評価で東京理科大学や同志社大学があるように、「MARCH」と「日東駒専」の間にも別の大学群が割って入っています。

「成成明学獨國武」の６校は偏差値で「日東駒専」を上回っています。学習院大学は受験でも卒業後の進路でも「MARCH」とほぼ互角です。また「女子御三家」は社会的な評価で「日東駒専」より高い位置づけです。

以上のように、偏差値や社会的な評価で見比べると「日東駒専」よりも高い大学が幾つもあります。

それでも、長年の有名な「日東駒専」の呼び名は定着して久しく、今後もそう簡単にはなくならないでしょう。「MARCHの次は日東駒専のグループ」という見方はこれからも残ると思われます。

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