
国語の長文読解は、文章の読み方を工夫することで設問に的確に答えることができるようになります。
長文読解に苦手意識を持っている人、特に理系の人でもすぐに得点を獲得することができる問題でもあるのでぜひ得意にしましょう。
そこで、高校受験・大学受験に役立つ国語の長文読解のコツを紹介するので、ぜひ学習に役立ていただければと思います。
小説の読解のコツ

長文読解の中でも、小説の長文を読むコツを紹介します。
登場人物の気持ちを追う
小説の内容は、「状況」「出来事」「登場人物の気持ち」「登場人物の行動」の4つに構造的に大きく分けることができます。
「状況」「出来事」「登場人物の行動」は文章中に直接的に描写されていますが、「登場人物の気持ち」は都度描写されておらず、省略されていることの方が多いでしょう。
設問では、省略されている「登場人物の気持」を答えることになるので、登場人物の気持ち・心情を追いながら読みましょう。
省略されている「登場人物の気持ち」は、「状況」「出来事」「登場人物の行動」から考えることができます。
こういうことがあったから、こういう行動を取ったからという具合に、登場人物の気持ちを考えます。
この時、登場人物の「性別」「年齢」「性格」「その登場人物の過去」等の描写があれば、この点も考慮することが必要です。
風景・物から読み取る
登場人物の気持ちは、文章中に書かれた景色や物によって表現されているものもあります。
例えば、雨が降り出したとしたら、この雨は登場人物が悲しい気持ちを表現しているというような表現です。
小説の中の風景・物はこういった表現の一部である可能性が高いので、関連づけられそうな文章がないかを探しましょう。
論説文の読解

続いて、読みにくいから苦手という人も多い論説文の長文読解のコツを紹介します。
論説文の読み方のきほん
論説文では、難しい言葉が多く内容を理解しにくいと感じる人も多いと思います。
そこで、論説文を読む時の基本となるポイントを紹介します。
- 指示語の示す内容を理解する
- 接続語のつながりを理解する
この二つを理解すると、著者の言いたいことがわかりやすくなります。
1段落ごとに理解をする
長文は、いくつかの段落が集まってできていいるので、長い文章を一度に理解しようとするのではなく、段落を一つ一つ理解していくと全体を理解しやすくんります。
まずは、一つ目のの段落を理解、次に二つ目のの段落を理解・・というように1つずつ理解しながら読み進めましょう。
1つの段落の意味がわからないのに、文章全体の意味はわからないでしょう。
段落の役割を意識する
の段落には1つずつ役割があるということを意識しながら読みましょう。
主に論説文・説明文の段落が持つ役割は以下の通りです。
問題提起
著者の考え
著者の考えの具体例
現実における問題点を分析
問題点の解決策
結論
このように段落の意味がわかったら、この意味は全体でどのような役割をしているのかがわかれば、著者が言いたいことが理解しやすくなります。
事実と意見を混同しない
論説文には、事実と著者の意見が書かれていると思います。
論説文は、事実について私はこのように考えているというのが書かれている文章です。
そのため。著者が「どのような事実」から「どんな考え」をしているのかを理解し、文章全体で「著者が伝えたいこと」を理解しましょう。
文章の終わりが「思う」「考える」とあったら、著者の考えである可能性もありますが、一般論として書いてある場合もあります。
そのため、一般的な考えと著者の伝えたい、特別な考え・意見を混同しないように中しましょう。
文章は全て大事
よく受験テクニックでは、「逆説後に重要な事柄が書かれる」といったものを見かけます。
確かに、逆説を使ってより自分の意見を強調することができるので、あながち間違いではないかもしれませんが、この方法では足を掬われてしまいます。
論説文を読解するには、書かれている文章に必要のない場所はなく、著者が自分の考えを伝えるために必要だから書かれているということを頭に入れましょう。
著者の問いかけに注目
論説文の文中に「著者の問いかけ」が書いてあるものがあります。
例えば、以下のようなもの。
- 「渋谷の都市構造におけるパルコの役割は?」
- 「日本の侘び寂びとは?」
そういった「著者の問いかけ」とは 「そのことについて著者が疑問を持っている」ということで、つまり「文章のテーマ」になります。
この著者の疑問を解決するために、著者がいろいろ考えて最後に結論が出ているのが論説文なので、この問いかけを意識しましょう。
まとめ

長文読解は今回紹介したコツを使えば、かなり理解がしやすいと思います。
受験においての設問では、一筋縄ではいかないかもしれませんが、志望校の出題傾向から、どのジャンルの文章がでているかも把握して数をこなしましょう。